2月22日(木)
 群れから離れて泳ぐ一匹の稚魚(ちぎょ)がいます。これがどうやら,子どもたちのいう”目のない(目のつぶれた,片目の)サケ”のようです。左下写真がそうですが,通常の稚魚(右下写真)と比べて分かるように,確かに瞳の部分が極端に小さくなっています(通常のは瞳がパッチリしています)。この魚の左目は普通の瞳の大きさで,左目だけがつぶれた格好となっています。だから群れの動きがよく見えず,一匹だけはぐれがちなのかもしれません。えさはしっかり食べているようですが,体も他の稚魚に比べて小ぶりです。放流した時にどれだけ身を守れるのかが心配です。
 この”目のないサケ”は,結局子どもたちに教えてもらって確認しました。子どもたちが観察する時の声を聞いていると,「あの片目の”子”はどこ行ったの?」「ここにしっぽが曲がっている”子”がいるよ!」「ふたごの”子”はいつ死んじゃったの?」と,まるで自分の子どもや弟,妹のようにかわいがっている様子がうかがえます。すっかり情が移っているようですね。