鳴鹿水族館 サケの飼育・観察 平成17年度
活動報告(かつどう)
 鳴鹿小学校科学クラブは,昨年12月6日に資料館より約50個の「発眼卵」をいただき,サケのふ化や稚魚の飼育に取り組みました。2月26日には九頭竜川資料館で「サケ旅立ちのつどい」に参加させていただき,科学クラブの活動成果を発表しました。また,自分たちが育てたサケの稚魚を永平寺川に放流をいたしました。
 →H17.2.26:科学クラブ サケ発表会の様子
 
今年は,5年生と科学クラブが協力して「サケの飼育」にチャレンジです。昨年は,発眼卵からの飼育活動でしたが,今年はサケの捕獲・受精から取り組むことにしました。このページでは,サケの飼育活動の様子をお知らせしていきます。
 
→九頭竜川資料館ホームページ
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◆サケの遡上(そじょう)永平寺川現地調査 (科学クラブ)
10月19日(水)
 今日のクラブの時間に,永平寺川(九頭竜川支流)で現地調査をしました。昨年は遡上時期が10月中旬だったので期待をして出向きましたが,まだ遡上の確認はできませんでした。上の写真は,九頭竜川まで100m〜200mの地点の写真ですが,昨年サケを確認できた場所です。永平寺の山々から流れる清らかな水です。
10月26日(水)
 九頭竜川資料館からサケの遡上の連絡が入りました。さっそく科学クラブで現地調査です。待ちに待ったサケが数ひきですが,観察することができました。体長は50cmぐらいだと思いますが,かなり大きいです。児童からも「すごい,すごい」「こんな小さな川に」「こんな近くにサケが上ってくるとは知らなかった。」など,驚きの声が聞かれました。何度見ても感動しますね。これから,遡上するサケの数もふえてくると思いますね。
11月2日(水)
 今日の現地調査では,サケの産卵活動を観察することができました。浅瀬の底砂利を尾びれで必死に掘り,産卵する場所を作っている様子や2匹のサケが仲良く寄りそっている様子が観察できました。また,産卵を終えたサケの死骸も観察できサケの一生の終わりを目の前で観察することができました。
サケの遡上の様子を動画で→
  
◆サケの採卵・受精体験 (3年生・5年生の体験学習)

11月4日(金)
 九頭竜川資料館「わくわくRiverCan」へ校外学習に出かけました。
 永平寺川でサケの観察を行いました。川には力尽きたサケが確認できましたが,館長さんから人工授精のために今日捕獲したサケを見せていただきました。河口から約30km,子孫を残すために一生懸命ここまではい上がってきたサケは,体もボロボロ… 自然のたくましさを感じます。いよいよ人工授精の体験が行われました。メスの卵に,オスの精子をかける作業を児童も体験することができました。
  
◆サケの飼育観察活動 (科学クラブ・全校児童)
 
12月5日(月)
 今日は,九頭竜川資料館より先日受精したサケの卵をいただきました。約100個の発眼卵(卵の中にサケの眼が見えます)は,昨年同様,60cmの水そうに入れました。いよいよ,科学クラブの児童が飼育活動にチャレンジします。毎日,サケの発育状況を記録していきます。また,水の入れかえや水質検査も行います。
  
◆サケの飼育観察活動 (科学クラブ・全校児童)
 
12月20日(火)
 鳴鹿小学校では昨年度より「サケの里親」として,発眼卵より稚魚放流までの飼育活動にチャレンジしてます。この「サケの里親」事業は,地元の九頭竜川資料館「わくわくRiver CAN」のご協力をいただき取り組んでいます。今年は,資料館でサケの捕獲・採卵・受精の体験をすることができました。また,科学クラブでは,永平寺川にそ上する様子をビデオで録画することもできました。
 写真左は,「ふ化したサケ」です。サケは,受精後,積算温度400℃でふ化します。(
積算温度:毎日の水そうの水温の平均をたした,合計の温度) 今日までに20匹ぐらいのかわいい稚魚が水槽の底にじっとしています。毎日,放課後になると科学クラブの皆さんが観察記録をしています。
  
◆サケの飼育観察活動 (科学クラブ・全校児童)
 
1月16日(月)
 今日は,昨年12月5日から飼育している「サケの生育状況」をお知らせします。60cm水そうの中には約100匹のサケの稚魚が元気よく泳いでいます。水そうの底に置かれた隠れ家のまわりに群れています。おなかにはオレンジ色の「さいのう」と呼ばれる栄養をたくわえているものがあります。今では,体長も5cmぐらいになり,さいのうもずいぶん小さくなったような気がします。もうすぐでエサを食べるようになりますね。
  
◆サケの飼育観察活動 (科学クラブ・全校児童)
2月6日(月)
 サケ水そうには,約100匹のサケの稚魚がスイスイ泳ぎはじめました。毎日,科学クラブ員が観察記録・水かえをおこなっています。今年の冬の寒さが厳しいせいか,成育の遅さが心配されましたが,稚魚のおなかについたさいのうもすっかり小さく,自分でエサを食べ始めています。
  
◆サケの飼育観察活動 (科学クラブ・全校児童)
 
3月1日(水)
 放流を間近に控えたサケの稚魚の様子です。約100匹の稚魚は,そのほとんどが厳しい寒さを乗り越えることができました。体長も6cmくらいに成長し,体も銀色に輝き一段とサケらしく,たくましく成長しました。立派に巣立っていくことを期待しています。
  
◆サケ旅立ちのつどい (5年生科学クラブ員)
3月4日(土)
 サケの稚魚の飼育に取り組んできた当校をはじめ,県内から10校が参加してサケ旅立ちのつどいが,永平寺町鳴鹿大堰左岸の九頭竜川資料館で行われました。当校の参加者は5年生の科学クラブ員3名をはじめ,何人もの児童や保護者も集まりました。今日放流されたサケの稚魚約1000匹の誕生日は昨年11月4日。当校の5年生と3年生も参加して人工授精を行ったものです。その後発眼卵が10校に送られ,それぞれ飼育にチャレンジしてきました。
 放流に先立ち,参加校による感想などの発表会が行われました。中でも10校の最後に発表した鳴鹿小学校は,2年目の取り組みということもあって,日頃の観察記録や活動の成果などを,3人の科学クラブ員が上手にまとめ発表してくれました。そしていよいよ放流です。子どもたちは紙コップの中の稚魚を静かに流れの中に放しました。「元気に頑張ってね」「行ってらっしゃい」と声をかけながら,はるか遠くの海への長い旅への無事を祈っていました。3〜4年くらい後にここに元気に帰ってくるのを今から楽しみにしています。